野火赤く人渾身の悩みあり
HN:第三の男昭和三十年代、港・神戸に生まれ育つ。

今宵の鬱悒 

こよいのいぶせ

死のうと思っていた。 今年の正月、よそから着物一反もらった。 お年玉としてである。着物の布地は麻であった。 鼠色の細かい縞目が織り込まれていた。これは夏に着る着物であろう。 夏まで生きていようと思った。 (太宰治)


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